ぶらり、大山 〜大山の不思議と素敵を語る〜
[第10回]大山ワンダーフォーラム from センス・オブ・ワンダー
大山開山1300年祭の2018年度の取り組みも佳境を迎えつつありますが、そのエンドポイント(終着点)、そして1400年に向けてのスタートポイント(出発点)が10月20日、21日に米子コンベンションセンター、米子市公会堂などで開催される"大山ワンダーフォーラム"です。このワンダーの発想はアメリカの生物学者、レイチェル・ルイーズ・カーソンの著書「The Sense of Wonder ~ A Celebration of Nature for Parents and Children~」に起因します。
すべての子どもが生まれながらに持っている「センス・オブ・ワンダー ~神秘さや不思議さに目を見はる感性~」を、いつまでも失わないでほしいという願いを込め、「わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かちあう」ことが大切だと、メッセージを世界に向けて発信し、世界的なムーブメントにもなりました。大山ワンダーは、まさに大山の神秘さや不思議さに、目を見張ることで、その恵みに気づこう、そして大切にしていこうという想いが込められています。
大山ワンダーフォーラムのイベントの一つに『日本の鉄文化・たたらの歴史フォーラム』として、大山(山麓)にとって大変重要な鉄の文化・たたら、さらには日本刀をテーマに講演やシンポジウムが行われます。前半は「全国たたらサミット」。たたら文化が花開いた岩手県、兵庫県、岡山県、広島県、島根県、そして地元の伝承、顕彰団体が事例発表などを行います。江戸時代になると、この6つの地域(県、かつては国)が日本の鉄生産のほぼすべてを担っていただけに、まさにたたらの"サミット"に相応しい全国大会となりました。
明治時代、「鉄は国家」なりという言葉がありましたが、江戸時代、いや遡って弥生時代から鉄は日本人の営みには欠くことはできず、さらに次元を上げて「鉄は"文明"なり」と表現してもいいのかもしれません。そんな私たち(とりわけ"たたら"と深いつながりのある大山山麓地域)の文明を切り開いてきた鉄の神秘さ、不思議さ、恵みを探るフォーラムは、地域活性化のブレークスルーにもなりえるのではないか、そんな予感がします。
是非、当日は会場に出かけ、忘れていた感性"センス・オブ・ワンダー"を思い出したいものですね。きっとワンダーフルな体験になることと思います。
BUNAX